骨粗鬆症と歯科治療
こんにちは戸塚そらいろ歯科です。
今回は骨粗鬆症と歯科治療について解説したいと思います。
骨粗鬆症の薬を飲んでいる場合、かかりつけの先生から歯科治療を受ける際は渡してくださいという
紙をもらったりすることが最近では多くなっています。
骨粗鬆症とは?
荒天的に発生した骨密度の低下または骨質の劣化によって骨強度が低下し、骨折しやすくなる疾患あるいはその状態を骨粗鬆症と呼びます。
骨粗鬆症は性別では、圧倒的に女性、特に閉経後に多く、女性ホルモンの減少や老化と関わりが深いと考えられています。
治療は薬物療法が中心となるが、食事療法や運動療法など、骨強度を維持、増大させる生活習慣を確立するとともに、転倒など骨折危険因子を回避する生活習慣を進める必要があります。薬物療法では
1骨吸収抑制薬
2選択的エストロゲン受容体モジュレーター
3ビタミンD3製剤
4ビスフォスフォネート薬(BP製剤)
などを使い分けます。歯科医師から整形外科医などへ休薬依頼のあった薬剤のうち。30%はBP製剤ではなかったとの報告もあり、服用薬の種類に注意が必要です。
歯科との関係は?
BP製剤を投与されているがん患者や骨粗鬆症患者が、抜歯などの外科的な侵襲を受けた後に顎骨壊死(BRONJ)を
発症し、BP製剤とBRONJとの関連性を示唆する報告が2003年に初めて報告されました。
BP製剤とBRON Jのリスクを考えた時に抜歯する際に休薬するか否かですが、様々な議論があり、コンセンサスがないのが現状ですが、日本口腔外科学会では、4年以上投薬を受けている場合、骨折リスクを含めた全身状態が許容すれば2ヶ月前後の骨吸収抑制薬の休薬を提唱しています。
上記に述べたように個々の患者さんの状態によって休薬するか否か異なる場合もありますので、かかりつけ医に一度相談するのがいいと思います。
まず、歯科医院で現在服用している薬剤を的確に伝えることが重要と言えます。