ナイトガードと歯軋り
こんにちは 戸塚そらいろ歯科の丹羽健二郎です。
今回は歯軋りとナイトガードについて説明したいと思います。
大切な歯を守るために
ナイトガードとは、就寝時に装着し、樹脂で製作されたマウスピースです。スポーツで使用するマウスピースとは異なり、柔らかい素材で製作されています。
睡眠中の歯ぎしり・食いしばりは無意識に行われるため、気づきにくく、放っておくと、顎関節症や歯周病が悪化してしまいますので、気づいた時に一度お気軽にご相談ください。
以下のような症状はありませんか。
-
- 朝起きたら顎の当たりが痛い
- 被せ物がよく外れたり、割れる
- 冷たいものがしみる
- 犬歯や前歯が削れている
- 朝起きると偏頭痛が起こる
-
- 歯が折れた
- 顎が痛い
- 歯茎がやせて歯が長くなった気がする
- 朝起きると口が開きづらい
- 首筋が張っている
当てはまる方は、歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。
なぜ歯ぎしりが起きるのか
歯ぎしりが起こる原因としては、ストレスやイライラしている時、睡眠の質、体調不良、飲酒、喫煙、気圧・気温差などと言われています。その中でも、最も多いとされているのはストレスです。
つまり、歯ぎしりをすることでストレスを解消していますが、歯ぎしりは歯や体の健康にいろいろな影響を与えてきますので、改善していく意識が必要です。
ナイトガードのメリット
- 1 噛んだ時の痛みを軽減
- 2 顎関節症の予防
- 3 歯がすり減るのを防ぐ
- 4 被せ物の割れを防ぐ
- 5 歯が折れるのを防ぐ
- 6 歯ぎしりによる筋肉の緊張を緩和する
- 7 マウスピースによる安心感からリラックスできる
ナイトガードは健康保険適応なので興味のある方は戸塚そらいろ歯科にて相談してください。
顎関節症や歯軋りの原因としてよく言われているのがTCHという歯を接触させる癖が習慣化されることによって引き起こされるとも言われております。
Tooth Contact Habit
TCHについてお話していきます。TCHとはTooth Contacting Habitの略で、上下歯列接触癖のことを言います。正常な場合、唇は閉じていても歯と歯は離れています。だいたいその隙間は1~3㎜(安静時空隙)と言われており、食事の時間も含めて1日の歯の接触時間はトータルで20分以下と言われています。しかしこのTCHがある方の場合、長時間上と下の歯が接触し続けているのです。食いしばりのような一瞬の大きな力でなくても、歯には悪影響なのです。
このTCH、上下歯列接触癖のある人はどのようなお口になっているでしょうか?
●骨隆起
食いしばりの力に対抗するために骨が発達した状態です。上顎や下顎の歯ぐき で覆われた部分がもこもこと膨らんでいます。
●くさび状欠損
歯の根元の部分がかけている状態のことです。これがあると冷たいものがしみ たり、歯ブラシを当てると痛みが出ることがあります。くさび状欠損は力が加 わることだけではなく、歯ブラシの圧が強すぎても起こります。
●咬耗
歯の表面がすり減っている状態のことです。
●修復物表面の変化
金属の詰め物(銀歯や金歯)が擦れてキラキラした面が出てきたり、表面が波 打っていたり、被せ物が擦れてその下のご自身の歯が見えてきたりもします。
●エナメルチッピング
歯の表層であるエナメル質がかけてしまっている状態です。
●クラック
ひび割れのことです。ただしほんのわずかな表側の微細なクラックは多くの人に 見られるのであまり気にしなくても良いです。歯の間にあるクラックは虫歯に繋 がりやすいので注意が必要です。
●破折
これは最悪の事態で、割れてしまうと歯を保存するのは不可能なので抜歯の
ケースになってしまいます。特に歯の神経を取っていて、金属の土台が入ってい る場合には歯の根っこが割れやすくなります。
このように、お口の中にTCHの症状が見られたら”歯と歯を離す”という習慣をつけるのが大事と言えます。何かに集中したりストレスがかかると無意識にくいしばったりします。