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親知らずについて

こんにちは!戸塚そらいろ歯科院長の丹羽健二郎です。

親知らずは、大人の奥歯の最も後ろに位置する歯で、生えてくるのがとても遅く、10代後半から20代前半にかけて生えてくるので、親に知られることなく生えてくる歯であることがその名前の由来とも言われています。知恵がついてから生えるというので知恵歯や智歯(ちし)とも呼ばれています。

親知らずが生えない人もいる?

一般的には上顎の左右2本と下顎の左右2本の計4本ありますが、もともと親知らずのない人や、必ずしも4本が揃ってない人など個人差があります。親知らずの生えてくる場所が不足している、あるいは生えてくる方向が通常と異なるために、埋まった状態だったり、傾いてきちんと生えないことがしばしば認められます。

なぜ親知らずは正しく生えないの?

傾いて生えたり、横向きに生えたり、歯の一部だけしか出てこないなど正常に生えてこなかったり、歯はあっても顎の骨の中に埋まったままで、生えてこなかったりします。その原因はいくつかあると言われていますが、一番の原因は現代人の食生活にあると考えられます。

ホモエレクトスの時代〜ネアンデルタール人など、太古の人には親知らずが正常に生えていました。その頃の食生活は調理技術が乏しく、木の実や生肉など硬いものを齧って食べるために顎が大きく発達し、親知らずの生えるスペースが十分だったのです。ところが、現代人の食事は柔らかい食品が多く、結果として顎の骨が十分に発達せず、顎が小さくなってきています。そのため。永久歯がすべて生え揃うスペースがなく、親知らずは正しい位置にきちんと生えないことが多いのです。親知らずが正常に生える割合をネアンデルタール人の時代を10とすると、現代人は3程度とも言われています。

親知らずを放置するとどうなるのか?

親知らずの周りは歯ブラシが通しにくく、細菌が増殖すると下顎智歯周囲炎(かがくちししゅういえん)になるリスクが高まります。

一般的に全ての歯は、支えがなければ口の先端方向に傾いたり、移動しようとします(これをゴードンの法則と言います)。歯列の最後に位置する親知らずが正常に生えるスペースがない場合、常にすぐ前の第二大臼歯を圧迫し続けることになります。これにより歯列全体が押されるため、歯並びを悪くする原因の一つとなります。矯正治療をする場合。歯科医師が歯並びをきれいに保つために、正常に生えてこない親知らずの抜歯を勧めるのはこのためです。

また口の中が不衛生になるために、細菌の温床隣、口臭の原因になったり、親知らずの異常な生え方により、歯並びを悪くすることで噛み合わせが乱れ、それが習慣化して顎の関節に負担をかけ続けると顎関節症を引き起こしたりもします。

このように親知らずは悪いことが多いのです上も下も正常に生えている場合などは残した方がいいケースもございますのでご相談ください。

 

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